散髪は年1回。

雑記です。

決勝はKANANO×TOIN。

 第100回全国高校野球選手権記念大会の決勝は、金足農(秋田)と大阪桐蔭(北大阪)の対戦に決まりました。秋田県勢の決勝進出は、1915(大正4)年の第1回大会・秋田中(現秋田高)以来、なんと103年ぶり。金足農は東北勢として初の優勝を、そして大阪桐蔭は史上初の2度目の春・夏連覇を目指すことになります。どちらが勝っても、第100回記念大会にふさわしい、新たな歴史が刻み込まれるわけで、見逃せません。

 今日(8/20)の準決勝第1試合、金足農×日大三西東京)は、しびれるゲーム展開でした。ワタシは仕事中でありながら、テレビの前に陣取って、そのほとんどを見ていました。前々日、ワタシは金足農が勝つには後攻をとらないと難しい、と書きましたが、先攻となったので、多少の不安を覚えました。

 金足農は初回に1点を先取し、5回にも1点を加えて2-0とリードします。エースの吉田輝星は7回まで、走者を許しながらも無失点に抑えます。8回表、金足農は1死満塁のチャンスを迎え、追加点の期待が高まりましたが、スクイズを外され、結果的にこの回無得点。イヤな予感が漂います。

 これも前々日に書いたのですが、日大三は3回戦、準々決勝とも8回裏に決勝点を挙げ、そのまま9回表の相手の攻撃を無得点に抑えて逃げ切っていました。金足農はこの回を乗り切る必要があったわけです。吉田は1死から連打を浴び、その後2死一・三塁からタイムリーを打たれましたが、続く打者を三振に仕留めて最少失点で切り抜けました。

 9回表、金足農はこの試合初の三者凡退。またしても流れは日大三に向かうかと思われました。9回裏、吉田は1死から内野安打2本を許しますが、後続の2人をともに外野フライに打ち取り、ゲームセット。思わずワタシもよっしゃ~、と声を上げてしまっていました。

 吉田は史上初の5試合連続2ケタ奪三振こそ逃したものの、7奪三振。決勝でも胸のすくピッチングを見せてほしいところです。しかし、そう単純には言えない部分もあります。

 この試合も吉田は134球を投げて完投。今大会ここまで、5試合トータルの投球数は749球にも達します。決勝でも完投すれば、900球近くは投げることになります。これを称賛するのは、違和感があります。明らかに投げすぎです。吉田が将来、プロを目指しているのかどうかは現時点でわかりませんが、このままいけば肘や肩を壊すのは目に見えています。前途は暗い、と言わざるを得ません。

 おそらく決勝は、ほとんどの人が金足農を応援することになるでしょう。もしかしたら、吉田本人はこのまま甲子園でつぶれても本望、と思っているのかもしれません。そして、吉田は投げすぎ、と批判するメディアも出てこないでしょう。でも、野球人生はこれからです。くれぐれも、玉砕覚悟の無理はしてほしくありません。果たして決勝、吉田は、そして金足農の中泉一豊監督は、どんな決断を下すでしょうか―—。

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金足農は準決勝までの5試合、1人の交代もなく、すべて9人だけで戦っています。ベンチ入りは18人なので、この采配も異様に映ります。やはり決勝は、ここまで余裕のある戦い方をしてきた大阪桐蔭の有利、と言わざるを得ない感じですね。