当初は別のテーマで書く予定でしたが、それは腐るネタではないので、変えることにします。今日(12/14)の夜、社会人になって初めての体験をしたもので。まあそんなに大層なことではないんですけど。
仕事を終えて職場を出て、最寄りの駅に着いたのが午後10時45分ごろでした。金曜日の夜ということで、ホームはごったがえしていました。忘年会帰りの人が多かったように思います。人ごみをかき分けて、ワタシがいつも乗る車両の前に着いたころ、ちょうど電車が入ってきました。いつもどおり、「電車とホームの間は広く開いております 足元にご注意ください」とアナウンスが流れました。
この時間は降りる人よりも乗る人のほうが多いですね。客が降り終わると同時に、乗る人たちが一気になだれこみます。かなりの人数です。ワタシの目の前は、若くて小柄な女性でした。なんとか乗れるな、と思った瞬間、その女性が視界から消えました。「きゃあっ」と声がして、電車とホームの隙間にすっぽりと落ちて挟まってしまったのです。
社会人になって30年以上が経ちますが、電車とホームの間に人が落ちるのをこの目で見たのは初めてです。思わず「わお」と声が出てしまいましたが、このままにしておくわけにはいきません。ワタシは焦りつつも、もう一人の見知らぬ男性と、彼女の手をつかんで引っ張り上げました。女性が小柄で軽かったこともあって、予想以上にすぐ抜けました。とりあえずひと安心です。彼女も、連れの女性も、そしてワタシも無事、車両に乗り込みました。
車内は激混み状態です。女性と連れの女性から「ありがとうございました」と言われて「いいえ」と答えたあと、ドアが閉まり、電車が発車しました。ワタシが乗り換える駅までは3つ。それまでの辛抱だ、と覚悟を決めたら(大げさ)、いきなりブレーキがかかり、電車が急停車しました。当然、立っていて吊り革につかまっていない人たちはバランスを崩し、倒れこみます。ワタシはギリギリで吊り革をつかみ、転倒を免れました。彼女たちもなんとか耐えていました。
少しして「安全の確認を行っております」とのアナウンスがありました。電車とホームの間に落ちた女性に対して、連れの女性が「あんたが落ちたからじゃない?」と笑いながら言うと、落ちた女性は「そうかもしんない」とこちらも笑顔で返します。2人とも明るいキャラクターで、落ちて挟まったことがおかしくてたまらない、といった感じでした。しばらくして、電車は再び発車しました。結局、急停車は彼女が落ちたせいではなく、別の車両での荷物挟まりが原因だったようです。
乗り換えの駅でワタシが降りると、2人も降りてきました。このあと、どうしたのかはわかりません。電車とホームの間に落ちて挟まった話は、しばらく彼女たちの仲間内で大いに盛り上がりそうですね。