平成最後の甲子園大会となった第91回選抜高等学校野球大会は、東邦(愛知)の30年ぶり、単独最多となる5回目の優勝で幕を閉じました。前日に書いたとおり、東邦は平成元年の優勝校で、これで平成最初と最後のセンバツ王者となります。開幕前から、注目ポイントのひとつではありましたが、まさか現実になるとは。データ好き、記録マニアにとってもビックリの展開ですね。
習志野(千葉)×東邦の決勝は12:30PMのプレイボール。ワタシは仕事中で、さすがにテレビの前にかじりつくわけにはいきませんでした。始まった直後、たまたまテレビの前を通ったら、1回表、習志野が無死一塁の場面。2番・竹縄俊希は送りバントを試みましたが、東邦の投手・石川昂弥の軽快なフィールディングでゲッツーとなりました。これで流れが東邦にいった感じですね。
その後は仕事に集中しました。しばらくしてまたテレビの前を通ると、3−0のスコアで東邦がリード。1回裏に東邦が3点を先取していました。前日の準決勝第1試合、習志野は1回裏に3点を先取されながらじわじわ追いついて最後は逆転勝ちしていたので、その再現なるか、というところです。でも、東邦は全く危なげなかったですね。5回裏、石川の今日2本目のホームランで5−0とリードを広げ、8回裏にもダメ押しの1点を挙げて6−0。石川は被安打3、与死球1、奪三振2、わずか97球で完封勝ちを収めました。
試合時間はわずか1時間30分。なんとか、優勝の瞬間は見ることができました。東邦はこれで今年、春・夏連覇への権利を手にしたことになります。春・夏連覇を達成すれば“令和”初の王者ともなるわけで。ただ、意外なことに、東邦は夏の優勝がなく、最高は1977年の準優勝(“バンビ”の愛称で呼ばれた1年生エース、坂本佳一が延長10回裏にサヨナラホームランを打たれました)。それでも、センバツでの安定した戦いを見ると、期待はグッと膨らみます。
そういえば、今大会はタイブレークが一度もなかったですね。延長戦は4試合ありましたが、すべて11回で決着がついていました。