散髪は年1回。

雑記です。

本塁打≧三振。

 日本プロ野球は各チームとも約30試合を消化しました。ワタシは毎日、スポーツ紙の個人成績に目を通すのを楽しみにしています。今回は今日(7/27)の紙面でチェックを入れた、ちょっとマニアックなネタでいきます。

 7月26日終了時点、規定打席に達している打者で三振数が一ケタの選手を探すと、セ・リーグは宮崎敏郎(DeNA)とエスコバー(ヤクルト)の2人で9、パ・リーグ吉田正尚オリックス)のみでその数は7です。ここで、3人の本塁打数に注目してみましょう。宮崎は5本塁打エスコバーは1本塁打、吉田はリーグ5位タイの7本塁打。そう、吉田はここまで、本塁打と三振の数が一緒なんですよ。

 これはなかなか驚くべき数字といえます。よく〝長距離ヒッターにとって、三振の多さは勲章〟などと言われるように、本塁打が増えれば三振も増えていくもの。実際、2010年から昨季までの10年間で、シーズン30本塁打以上をマークした選手はセ・パ合わせて延べ66人いましたが、そのうちシーズン100三振を切ったのは12例だけでした(三振の最少は2013年の阿部慎之助=巨人の32本塁打-59三振)。今シーズン、現時点でともに11本塁打でリーグトップに立っているセ・リーグの岡本和真(巨人)は27三振、パ・リーグの浅村栄斗(楽天)は23三振。両者とも本塁打の倍以上の数です。

 過去に日本球界で〝本塁打≧三振〟はあったのでしょうか。とりあえず、日本プロ野球で通算300本塁打以上の42人をざっと調べてみました。するといきなり、世界の本塁打王王貞治(巨人・通算868本塁打)が3年連続を含んで5回も記録しているのが目につきます。

 1972年 48本塁打-43三振
 1973年 51本塁打-41三振
 1974年 49本塁打-44三振
 1976年 49本塁打-45三振
 1977年 50本塁打-37三振

 いまとは時代が違うとはいえ、さすがのひと言ですね。うなるしかありません。ほかに、以下の5人が計6回、記録していました。

 落合博満(通算510本塁打)1回(1985年・52本塁打-40三振)
 張本 勲(通算504本塁打)1回(1973年・33本塁打-32三振)
 土井正博(通算465本塁打)1回(1980年・23本塁打-22三振)
 長嶋茂雄(通算444本塁打)1回(1963年・37本塁打-30三振)
 長池徳二(通算338本塁打)2回(1971年・40本塁打-37三振/1972年・41本塁打-36三振)

 やはり、シーズン本塁打数が三振数を上回るのは至難の業のようです。オリックス・吉田がどこまでこの記録に近づけるか。シーズンはまだ長いですが、記録マニアとしてはひそかに達成してくれることを期待しています。めざせ、三振の少ない長距離砲!

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オリックスバファローズの公式サイトからです。吉田は2018年が26本塁打(リーグ7位タイ)-74三振、2019年が29本塁打(同8位)-64三振と、本塁打が増え、三振が減っています。さらに、打率は2年とも3割をマーク(2018年は同4位、2019年は同2位)。出塁率も4割を超えています。もっと全国区になっていいプレイヤーだと思います。