今季、日本プロ野球はここまで完全試合を含みノーヒットノーランが3回、許した走者がひとりだけの準完全試合も複数回見られるなど、〝投高打低〟が著しいシーズンになっています。今朝(6/16)の日刊スポーツ第5面には、日本人最速の通算200号本塁打を狙う山川穂高(西武)のコメントとして、〈今季のボールは「飛ばない」と断言した〉と出ていました。両リーグトップの20本塁打を放っている山川の今季の本拠地での本塁打は飛距離が減っているというデータも掲載されており、山川のコメントもうなずけます。
ここでワタシは、そういや先日(6/15)の日刊スポーツにはメジャーのボールも飛ばない、と出ていたことを思い出します。さっそく引っ張り出してみると、同じく第5面に〈めっきり飛ばない'22 大リーグボール〉の見出しで、けっこうなスペースを割いていました。昨季から大リーグでは芯材の毛糸の巻き方を緩め、反発率を下げた新しいボールを導入。今季は開幕から全試合の全球で使われることになりました。実際、1試合あたりの本塁打数は2019年2・79本→2021年2・45本→2022年2・09本と減少しているようです。
データ&記録好きとして、最近は日米そろって〝打高投低〟が顕著で、投手にとってはしんどいよな、と感じていました。前日の記事を読み、アメリカでは投打のバランスを図ろうとしていることがわかりましたが、日本もそうなのでしょうか。いろいろネットで検索をかけたら、次のような記事を見つけました。
〈今季はMLBでも打率や本塁打数が全体的に低迷しているが、こちらは公式球が以前よりも「飛ばないボール」で統一された影響とされる。それゆえ一部では、“日本も去年より飛ばないボールになったのでは?”とも囁かれるが、統一球をNPBに納入するミズノに聞くと、「今まで同様で何も変わっておりません」(広報担当者)との答え〉(週刊ポスト2022年6月3日号)
う~む。だとしたら、日本の打者は力が落ちてきているんでしょうか。今季の日本プロ野球は〝投高打低〟にますます拍車がかかる、といってよさそうです。