先ほど、パリオリンピックの柔道男子66キロ級で阿部一二三が連覇を達成しました。同じく連覇を狙った妹・詩が2回戦でまさかの一本負け。かなりメンタル的にしんどかったと思いますが、兄は勝ち続けます。決勝では見事な一本勝ち。オリンピックで連覇達成は日本柔道史上8人目の快挙です。
それにしても、妹・詩は悲痛でした。負けた直後、畳を降りてからすさまじい号泣。歩けず、立ち上がれず、会場に慟哭が響き渡りました。ワタシはテレビ観戦していましたが、もう気の毒で気の毒でならなかったですね。でもまあ、キツいことを言ってしまえば、これがオリンピックで、スポーツに絶対はない、という当たり前の結論。彼女も身に染みたでしょう。
さて。今回もメインは大相撲七月場所です。今日(7/28)が千秋楽。優勝争いは、前日まで11勝3敗の東前頭6枚目・隆の勝と、同じく12勝2敗の横綱・照ノ富士のふたりに絞られていました。
隆の勝は西関脇・大の里と対戦。負ければその時点で照ノ富士の優勝が決まり、勝てば照ノ富士の勝敗しだいで優勝決定戦となります。ワタシは大の里が勝つものとみていました。が、隆の勝は一気に前に出て大の里を押し出して圧勝。自信に満ちあふれた、力強い相撲でした。
これで照ノ富士が大関・琴櫻に負ければ優勝決定戦、勝てば優勝が決まります。ワタシは過去の対戦成績が照ノ富士の6戦全勝ということもあって、決定戦にはならないと予想。しかし、その予想はまたしても外れます。照ノ富士はいいところなく琴櫻に上手出し投げで敗れ、3敗目。これで優勝決定戦です。
ワタシは隆の勝の勢いが勝ると思っていました。さらに、前日の直接対決でも完勝していたし、照ノ富士が即決定戦に臨むのに対し、隆の勝は休養十分。隆の勝が負けることは考えにくいものでした。
優勝決定戦、照ノ富士は隆の勝に二本差されて土俵際まで押し込まれます。隆の勝の初優勝か、と思ったのは早計でした。踏みとどまった照ノ富士は体を入れ替え、最後は左上手をガッチリ引いて寄り切り。横綱の意地を見ました。
開幕前、照ノ富士は苦戦すると書いたことを含め、ワタシの予想がここまで外れまくると、笑うしかありません。照ノ富士の優勝は3場所ぶり10回目で、横綱としては6回目、そして2ケタ優勝は歴代15人目。まずは照ノ富士に敬意を表します。
ただ、本人にとって悲願だった節目の10回目の優勝を果たしたことで、今後が少し心配でもあります。これが最後の優勝とならないことを祈るばかり。照ノ富士には、なんとか次の横綱が誕生するまで、現役生活を続けてほしい。番付から横綱が消えてしまうことを危惧する一相撲ファンの切なる願いです。