散髪は年1回。

雑記です。

映画「太陽を盗んだ男」に出てくるプロ野球のシーン。

 休み明け。書き始めは深夜3時をだいぶ回ってからです。今日(5/12)もそこそこに疲れたので、さっさと体を休めるために早く寝りゃあいいものを、夜ふかしとなってしまいました。

 というのも、自宅で何気なくprimevideoをチェックしたら、ジュリー主演の映画「太陽を盗んだ男」を配信していたのです。これはワタシの好きな邦画トップ5に入る大好きな映画。まずは大まかなあらすじを記します。
 
〈中学校の冴えない理科教師・城戸は、原子力発電所に侵入してプルトニウムを盗み出し、自宅アパートで苦労の末に原子爆弾の製造に成功。警察に脅迫電話を掛けると、以前バスジャック事件に遭遇した際に知り合った山下警部を交渉相手に指名する。明確な目的も思想も持たない城戸は、テレビの野球中継を試合終了まで放送させるよう要求したり、ラジオ番組を通して次の要求を募集したりと、行き当たりばったりの犯行を続けるが……〉(映画.com)

 せっかくの機会なので、何年かぶりで先ほど視聴。2時間26分、どっぷりとジュリーの魅力にハマりました。当時の街中の景色や世相の描写が新鮮。そして、ツッコミどころがこんなにあったとは意外な発見でした。

 ここでワタシは、また悪い癖が出てしまいます。城戸(ジュリー)がプロ野球のテレビ中継を最後まで見せろ、と要求するにあたり、そのきっかけとなった試合と、要求が通った試合が劇中に出てくるのですが、この試合が、いつのものか気になって仕方ありません。前者は巨人×広島、後者は巨人×大洋で、いずれも舞台は後楽園球場。どうみても実際の試合の映像です。

 「太陽を盗んだ男」の公開は1979(昭和54)年。ということはその前年の試合の映像を使った可能性が高い。そこで、公式戦全試合のスコアが掲載されている「日本プロ野球記録」というサイトで、1978(昭和53)年シーズンの巨人の試合を調べてみることに。

 しかし、巨人×広島は途中にスコアが出てこないのではっきりしません。ヒントは広島はリリーフエースの江夏豊が登板していること、そして劇中の実況で巨人のバッターに中畑清平田薫の名前が出ていること。

 1978年、後楽園球場で行われた巨人×広島戦で江夏が登板した試合は7試合ありました。うち、中畑が出場したのは1試合だけで、平田が出場した試合はなし。残念ながら特定には至りませんでした。

江夏、劇中でも貫禄たっぷりです。

 一方の巨人×大洋戦は途中でスコアが出てきたのですぐに判明。

5月30日
大洋 100002300 6
巨人 00400022× 8

 劇中で巨人・王貞治のホームランシーンが使われたように、この試合で王は2本のホームランを打っていました。シーズン17号と18号。張本勲も7号を放っており、〝OHアベック本塁打〟でしたが、張本のホームランは登場しなかったですね。

なお、劇中の実況では「王、逆転スリーラン!」と言っていましたが、実際はツーランですね。

 以前、テレビドラマ「西部警察PART1」の第1話にもプロ野球の実際の試合の映像が出てきて、それがいつの試合だったかを調べたことがありました(こちら)。今回も楽しい作業でした。いまは実際の試合の映像を使うのはなかなかハードルが高そうですから、昔の映画・ドラマで見かけたら、また〝調査〟します。

長谷川和彦監督の「太陽を盗んだ男」は、Wikipediaによると、当初カルト映画の位置付けでしたが、年々評価が高まり、〈『キネマ旬報』2018年8月上旬号「1970年代日本映画ベスト・テン」では『仁義なき戦い』を逆転し、第1位に選ばれ〉たようです。「太陽を~」には「仁義なき~」で主演した菅原文太も出演、大いに存在感を発揮しています。なお、 オープニングクレジットは沢田研二菅原文太の順、エンドクレジットは菅原文太沢田研二の順になっていたことに今回気づきました。