もはやベースボールブログと化してますね。おそらく今までで一番長いタイトルとともに、今回もプロ野球ネタでいきます。ワタシは今日(6/29)行われたデーゲームをネットで追っていたのですが、途中から西武×日本ハムが気になってしかたありませんでした。
というのも、西武打線は日本ハムの先発・達孝太に抑えられ、安打を放ったのは4番・ネビンのみだったのです。ネビンは2回の初打席で今季6号ソロを放つと、4回の第2打席で中前打、7回の第3打席で左前打。ネビン以外は誰も安打を打つことができません。
ワタシはこの時点で、密かな願望を抱いていました。それは、ネビンがもう1本安打を放ち、他の選手がノーヒットに終わること。そうなれば、ネビンは史上2人目の〝チームの全4安打をひとりで打った選手〟となるのです。以前もこのケースを期待して取り上げたことがありましたが(こちら)、そのときは別の選手が安打を放ち、あっけなく打ち砕かれたのを覚えています。
試合は2-1と日本ハムがリードして9回裏へ。西武の攻撃は1番からなので、ネビンが第4打席に立つためには、1~3番までの誰かひとりが出塁するのが最低条件です。ただ、安打を放つと〝珍記録〟はパーになってしまうので、それ以外で出塁してもらうしかありません。しかし、日本ハムの先発・達は8回まで無四球。四球による出塁は難しいかもしれない──。
あとは誰かがエラーをしてくれれば……などと思っているうち、9回表、西武は1番・西川愛也が一塁ゴロ、2番・滝澤夏央が遊飛に倒れ、2死走者なし。やはりそう簡単に〝史上2度目〟は訪れないか、とワタシはあきらめモードに入っていました。
続く3番・渡部聖弥はカウント1-2と追い込まれます。しかし、4球目、5球目はボール。よし、四球で出塁だ。その願いが届いたか、6球目もボールで、達はこの試合初の四球。おあつらえ向きの展開でネビンに第4打席が回ってきて、ワタシはニンマリです。
あとはネビンが安打を放つだけ。ホームランならサヨナラ勝ちです。そうなったらもう最高の展開。ワタシはドキドキしながらネットのリアルタイム速報でチェックを入れます。初球はボール、2球目はファウルでカウント1-1。そして3球目、リアルタイム速報の表示は〝三安〟でした。これでネビンは4打数4安打。〝史上2人目〟が近づいてきました。
次打者は5番・長谷川信哉。彼には申しわけなかったのですが、安打を打たないことを願っていました。ボール、見逃しのあとの3球目、リアルタイム速報には〝遊ゴロ〟と表示され、ゲームセットです。
これで無事(!?)、ネビンは史上2人目の〝チームの全4安打をひとりで打った選手〟となりました。チームの全4安打をひとりで打ったのは、1リーグ時代の1938(昭和13)年7月3日、山田伝(阪急)がイーグル戦で記録して以来、87年ぶりとなります。
甲子園球場で行われたイーグルス×阪急戦、阪急打線は2番・山田伝の4安打のみでイーグルスの亀田忠に0-1の完封負けを喫しました。山田は〈この日は二番を打ち、初回、右前安打のあと三回には三塁前、六回には一塁前、そして八回にも遊撃前と、3本続けて内野安打し4打数4安打、あとの11人を沈黙させた亀田を口惜しがらせた〉(『プロ野球 記録・奇録・きろく』宇佐美徹也著/文春文庫)
ワタシを含むデータ&記録好きは、今日のネビンの活躍にニヤニヤしたはずです。あとは史上初の〝チームの全5安打をひとりで打った選手〟がいつか現れるか。延長戦に入れば、可能性がないとは言い切れません。
なお、ネビンに打たれただけでプロ4年目の初完投勝利を挙げた日本ハム・達は今季5勝目。プロ入りから先発だけで無傷の6連勝となり、これは球団の偉大な先輩・大谷翔平(ドジャース)の5連勝を越えて日本新記録のようです。いわばこちらは〝史上初〟で、〝史上2人目〟のネビンよりも上なのかもしれませんが、ワタシは珍記録としての価値が高いネビンをとりました☺