日付け変わって7月13日、大相撲七月場所が開幕します。舞台は愛知県名古屋市のIGアリーナ。去年まで60年間にわたって開催されたドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)が老朽化のため移転することとなり、会場が移りました。
今場所の注目は、なんといっても新横綱・大の里です。大の里は五月場所に14勝1敗で2場所連続4回目の優勝を果たし、場所後に第75代横綱に昇進しました。七月場所では新横綱優勝と3場所連続優勝がかかります。年6場所制となった1958年以降、3連覇以上を達成したのは以下の7人。
連覇 力士 期間 通算優勝
7 朝青龍 2004年十一月~2005年十一月 25
7 白鵬 2010年三月~2011年五月※ 45
6 大鵬 1962年七月~1963年五月 32
大鵬 1966年三月~1967年一月 ー
5 北の湖 1978年一月~1978年九月 24
5 千代の富士 1986年五月~1987年一月 31
4 貴乃花 1996年三月~1996年九月 22
3 曙 1993年七月~1993年十一月 11
[注]※は2011年三月場所が中止。
そうそうたる大横綱が並びます。大の里がここに名を連ねるためには、新横綱優勝を達成せねばなりません。優勝制度が制定された1909年6月場所以降、新横綱優勝を果たしたのは以下の9人。
力士 場所 星取表 成績 通算優勝
太刀山 1911年6月 ○○○○○○○○○○ 10勝0敗 9回
栃木山 1918年5月 ○○○○○○○●○○ 9勝1敗 9回
双葉山 1938年1月 ○○○○○○○○○○○○○ 13勝0敗 12回
東富士 1949年1月 ○○○●○×○○○○●○○ 10勝2敗1分け 6回
大鵬 1961年11月 ○○○○○●○●○○○○○○○ 13勝2敗 32回
隆の里 1983年9月 ○○○○○○○○○○○○○○○ 15勝0敗 4回
貴乃花 1995年1月 ●○○○○○○●○○○○○○○ 13勝2敗 22回
稀勢の里 2017年3月 ○○○○○○○○○○○○●●○ 13勝2敗 2回
照ノ富士 2021年9月 ○○○○○○○○●○○●○○○ 13勝2敗 10回
見逃せないのは、大の里の師匠・二所ノ関親方の稀勢の里と、その師匠の先代鳴門親方の隆の里が入っていること。今場所、大の里が優勝すると5回目で、隆の里の4回を超えることになります。ちょっと早すぎですね。
大の里が横綱に昇進したことで、今場所は今年一月場所後に昇進した先輩横綱・豊昇龍と並び、番付東西に横綱がそろいます。これは2021年の九月場所の白鵬、照ノ富士以来、およそ4年ぶり。豊昇龍は新横綱場所、不本意な結果に終わっています。これまでも何度かふれてきましたが、平成以降の新横綱場所の成績は次のとおり(貴乃花、稀勢の里、照ノ富士は上と重複)。
横綱 場所 星取表 結果 優勝力士
旭富士 1990年九月 ○○○○○○○○○○○○●○● 13勝2敗 北勝海(横綱)
曙 1993年三月 ○○○○○●●○○●○●○●○ 10勝5敗 若花田(東小結)
貴乃花 1995年一月 ●○○○○○○●○○○○○○○ 13勝2敗🏆
若乃花 1998年七月 ○○□○○●●○○○○●○●● 10勝5敗 貴乃花(横綱)
武蔵丸 1999年七月 ○○●○○○○●●○○○○○○ 12勝3敗 出島(西関脇)
朝青龍 2003年三月 ○○●○○○●○●○○○○●● 10勝5敗 千代大海(大関)
白鵬 2007年七月 ○○○○○○○○○●○○●●● 11勝4敗 朝青龍(横綱)
日馬富士 2012年十一月○●○○○○○○○○●●●●● 9勝6敗 白鵬(横綱)
鶴竜 2014年五月 ○○○●○○●○●○○○●●● 9勝6敗 白鵬(横綱)
稀勢の里 2017年三月 ○○○○○○○○○○○○●●○ 13勝2敗🏆
照ノ富士 2021年九月 ○○○○○○○○●○○●○○○ 13勝2敗🏆
豊昇龍 2025年三月 ●○○○●○○●●■ややややや 5勝5敗5休 大の里(大関)
大の里 2025年七月 ????? ???
理想はやはり豊昇龍・大の里の両横綱が最後まで優勝争いを引っ張ることでしょう。2021年七月場所の白鵬-照ノ富士以来、史上6度目となる千秋楽での14戦全勝対決になったら言うことなし。ワタシはそうなることを願っています。