MLBの頂上決戦、ワールドシリーズがアメリカ・ヒューストンで開幕した日本時間10月23日、2019年プロ野球日本シリーズは福岡ソフトバンクホークスの4連勝で幕を閉じました。前日、4試合で日本シリーズは終わってほしくない、と書きましたが、その願いは届きませんでした。
ソフトバンク、強かったですね。これで3年連続10回目の日本一。3連覇は1990~92年の西武以来、史上7チーム目、4連勝(引き分けを含む)で日本一を決めたのも2005年ロッテ(対阪神)以来、史上7チーム目となります。
そして、ソフトバンクを率いた工藤公康監督は、就任5年で4回目の日本一。選手で11回、監督で4回と計15回の日本一は、川上哲治(選手で4回、監督で11回)と並ぶ歴代2位タイとなります。上にいるのは森祗晶の17回(選手で11回、監督で6回)。去年も同じようなことを書きましたが、記録更新が近づいてきている感じです。
ほかにも、工藤監督には特記事項がズラリと並びます。
▽日本シリーズで優勝4度以上の監督は5人目で、就任5年間で4度の日本一は森祗晶監督(西武)に次いで2人目
▽選手と監督の両方で3連覇は川上哲治、森祗晶に次ぐ史上3人目(工藤監督は選手時代、3連覇をいずれも西武所属で1986~88年、1990~92年の2度達成)
▽選手と監督の両方で無傷の4連勝を達成したのは史上初(工藤監督は選手時代、西武所属の1990年と巨人所属の2002年に4連勝を経験)
▽工藤監督は日本シリーズで昨季の第3戦から8連勝。日本シリーズで8連勝した監督は三原脩(1958年西鉄・第4~7戦、、1960年大洋・第1~4戦)、森祗晶(1988年西武・第3~5戦、1990年西武・第1~4戦、1991年西武・第1戦)に次いで3人目
▽シリーズに2回以上出場した監督で史上最高&唯一の勝率8割(16勝4敗1引き分け)
なかなかのデータです。ワタシはまだあまりピンときていないのですが、川上、森、三原といったプロ野球史に残る名監督と肩を並べたということは、工藤監督も“名将”の仲間入りを果たしたと言っていいのかもしれませんね。
それにしても。ソフトバンクと巨人との戦力差は歴然でした。巨人は今日の第4戦にかぎらずエラーが失点に絡むシーンが多く、ワタシは見ていて切なくなりました。正直、“日本最高峰の戦い”と呼ぶにふさわしい勝負ではなかったですね。
日本シリーズは今回が70回目ですが、2010年代、パ・リーグが9勝1敗と圧倒したことで、セ・リーグとの勝敗数がついに35勝35敗の五分になってしまいました。通算成績も、今回の4連勝でパが205勝202敗(8引き分け)とリード。パは2005年に始まった交流戦でも、2009年を除いてすべて勝ち越しています。
このままだとセ・リーグはヤバいですね。いや、もう何年も前から十分ヤバいのですが。そのうち、交流戦も日本シリーズもシステムを変える、なんて話が出てくるかもしれません。そうならならないよう、セは来季以降、是が非でも巻き返しを図らないと。
いろいろ書きましたが、今年のプロ野球シーズンは終了です。あとはワールドシリーズ。こちらはぜひ、最終戦までいってほしいですね⚾