大相撲三月場所は今日(3/24)が千秋楽。新入幕の東前頭17枚目・尊富士がドエライことをやってのけました。そう、110年ぶりとなる新入幕優勝を果たしたのです。
前日の14日目、元大関の西前頭筆頭・朝乃山に敗れて2敗目を喫した尊富士は、この取組で右足首を傷め、救急搬送されていました。千秋楽は休場で不戦敗の可能性もささやかれていただけに、まず出場を決めたことにビックリ。右足首は大事には至らなかったということでしょうか。
千秋楽、尊富士の相手は西前頭6枚目・豪ノ山。ここで尊富士が勝てば13勝2敗で優勝が決まり、敗れると3敗の西前頭5枚目・大の里の結果次第では優勝決定戦となります。さすがに2番取るのはしんどいでしょう。尊富士はなんとしても本割で勝つ必要がありました。
ワタシは自宅でテレビ観戦。立ち合い、尊富士は豪ノ山の当たりをガッチリ受け止めると、右上手を取って土俵際へ追い込みます。ここは残されたものの、再び前へ出て一気に豪ノ山を押し出し、土俵の外へ転がしました。負傷の影響は感じられませんでしたね。
今回の尊富士の特記事項です。
🏆新入幕優勝は、1914(大正3)年五月場所の両国(元関脇)以来110年ぶり
🏆所用10場所目での優勝は前記両国の11場所を上回る史上最速V
🏆大銀杏を結えないちょんまげ力士の優勝は史上初
🏆尊富士は優勝とともに殊勲・敢闘・技能の三賞をすべて獲得。トリプル受賞は2000(平成12)年十一月場所の琴光喜(当時西前頭9枚目)以来24年ぶり6人目
🏆新入幕での三賞トリプル受賞は1973(昭和48)年九月場所の大錦(当時西前頭11枚目)以来、51年ぶり2人目、新入幕優勝でのトリプル受賞は史上初
いやはや見事ですね。尊富士は先場所も新十両で優勝していますから、いわば2場所連続での快挙達成。一気に番付を上げる来場所も快進撃は続くのでしょうか。さすがに苦戦必至とみますが、この予想が裏切られることを願いましょう。
それにしても。今場所は序盤から波乱が相次ぎ、大関・横綱陣が安泰だった日は一度もありませんでした。横綱・照ノ富士は途中休場。引退の時期は確実に迫っています。早いとこ次の横綱が誕生してほしい。今場所5勝10敗に終わった霧島(休場しなかったのはさすがでした)、尊富士に初黒星を付けた豊昇龍、カド番をかろうじて脱出した貴景勝、新大関場所で10勝(5敗)を挙げた琴ノ若の大関陣の奮起を望んで、今回は締めます。