第100回全国高校野球選手権の8強進出チームが決まりました。18日の準々決勝のカードは、第1試合が大阪桐蔭(北大阪)×浦和学院(南埼玉)、第2試合が報徳学園(東兵庫)×済美(愛媛)、第3試合が日大三(西東京)×下関国際(山口)、第4試合が金足農(秋田)×近江(滋賀)です。
今日(8/17)の昼過ぎ、別室での会議から戻ってきてテレビを見たら、3回戦の金足農×横浜(南神奈川)がちょうど終わったところでした。会議に行く前は2-0で横浜がリードしていましたが、金足農が5-4と逆転していました。
直後、スマホにメールが来ました。大阪に住む秋田生まれの友人からで、金足農勝利に興奮した様子が文面からも伝わってきました。近江との準々決勝は「貰った楽勝や」とありました。
ワタシも、8強進出チームの中で注目しているのは、金足農です。秋田には縁もゆかりもありませんが、金足農の豪腕エース・吉田輝星のピッチングは見逃せません。
吉田の今大会の成績は次のとおりです(すべて完投勝利)。
月/日 相手 スコア 投球数 安打 三振 四球 死球 失点 自責点
8/8(1回戦)鹿児島実 5-1 157 9 14 2 0 1 1
8/14(2回戦)大垣日大 6-3 154 6 13 2 1 3 3
8/17(3回戦)横浜 5-4 164 12 14 3 1 4 4
安打はそれなり打たれているものの、そんなことはおかまいなし。奪三振率は驚異的です。ワタシはバッタバッタと三振を取る投手が好きなので、吉田のピッチングは見ていてワクワクします。ついでに吉田はチームで3番を打ち、3回戦では同点本塁打を含む3打数3安打を記録するなど、バッティングセンスも抜群です。
ただ、懸念されるのは投球数の多さです。3回戦の9回表、その日の161球目が時速150㌔を記録したことで、称賛の声が集まっていますが、論点がずれている気がします。157球を投げた1回戦から中5日で154球、そしてそこから中2日で164球は明らかに投げすぎです。しかも、3回戦から準々決勝は連投となります。
と、いうことで、吉田にはくれぐれも無理をしてほしくありません。できれば準々決勝は別の投手が先発して勝って、吉田には準決勝からまた胸のすくピッチングを見せてほしい。しかし、秋田大会でも吉田が全試合に完投したように、金足農には続く投手がいないようです。おそらく準々決勝でも、吉田が当然のように先発することになるのでしょう。第4試合というのがわずかな救いですが、本来の力が発揮できるかどうかは微妙です。金足農には東北勢初優勝の期待をかけたいところですが、吉田の右腕にかかる負担を考えると、難しいかもしれませんね。
今大会、史上初の2度目の春・夏連覇を狙う大阪桐蔭のように、エース級の投手を3人そろえるチームづくりができる高校は、そうそうないでしょう。やはり、甲子園大会は、日程を真剣に再考する時期にきていると思います。