2018年プロ野球日本シリーズは、福岡ソフトバンクホークスの連覇で幕を閉じました。3勝1敗1分けで迎えた第6戦は、ソフトバンクが2-0で広島に勝利。これで2年連続9回目の“日本一”です。
ソフトバンクはホームで3連勝した勢いが続いてましたね。シリーズMVPには、捕手の甲斐拓也が選ばれました。“甲斐キャノン”と呼ばれた強肩で、シリーズ新となる6連続盗塁阻止記録を樹立。ホント、見ていて痛快でした。打撃では6試合通算で14打数2安打の打率1割4分3厘とふるわなかったので、MVPには選んでもらえないかもな、と思ってましたが、よくぞ選んでくれました。これは妥当な選出でしょう。あの肩はMVPにふさわしい。とても魅力的です。来シーズンはぜひ、“甲斐キャノン”を生で見たいところです。
広島は日本ハムと対戦した2年前の日本シリーズでも、本拠地で連勝スタートを切りましたが、敵地札幌ドームで3連敗し、第6戦も敗れて4連敗。今年と同じようなパターンです。そして、シリーズ第1戦を引き分けた1975年、1986年同様、またしても日本一を逃すことになりました。ジンクスを覆すことができなかったわけですね。広島の緒方孝市監督は、リーグ3連覇を果たしながら、日本シリーズ制覇は一度もなし。広島の強さはまだ続きそうですから、今後もシリーズに出場することがありそうです。西本幸雄監督(過去に大毎、阪急、近鉄を率いて8回リーグ優勝を成し遂げるも、日本シリーズは一度も制覇できず)の記録を追うようにならなければよいのですが。
対照的に、ソフトバンクの工藤公康監督は、就任4年で3回目の日本一。選手時代に11回、監督3回で計14回の日本一は、王貞治会長の13回(選手11回、監督2回)を抜いて単独3位となりました。上にいるのは森祗晶(17回=選手で11回、監督で6回)と川上哲治(15回=選手で4回、監督で11回)の2人。こちらも更新の可能性は大いにありそうですね。
と、いうことで。今年の野球シーズンが終了してしまいました。やはり淋しいのは否めません。でも、オフシーズン、ワタシには“読む”楽しみがあります。今季の記録や裏話など、さまざまな文献に触れて、来年の開幕までを乗り切りたいと思います。