大相撲五月場所は今日(5/16)が5日目。新大関・貴景勝がケガのため休場することになりました。4日目、西小結・御嶽海との一番で負傷した右ひざ内側は予想以上に重傷だったようです。貴景勝本人は出たがっていた、という記事も読みましたが、無理に出場してさらに悪化させては元も子もありませんからね。ここはじっくりと休んで七月場所に備えてほしいところです。
新大関の休場は、現行のカド番制度になった1969(昭和44)年七月場所以降、今回の貴景勝で8人目。過去の7人は次のとおりです。
力士名 場所 成績 翌場所成績
前の山 1970年九月 全休 9勝6敗
大受 1973年九月 2勝6敗7休 9勝6敗
増位山 1980年三月 3勝5敗7休 8勝7敗
曙 1992年七月 全休 9勝6敗
千代大海 1999年三月 3勝8敗4休 全休
武双山 2000年五月 全休 4勝11敗
栃ノ心 2018年七月 5勝2敗8休 9勝6敗
このうち、翌場所も負け越して陥落したのは武双山だけ。ただし、その翌場所に関脇で10勝を挙げて大関に復帰しています。1999年の千代大海は、休場した翌場所も全休していますが、当時は公傷制度があったため、陥落しませんでした。なお、上記7人のうち、後に横綱に昇進したのは曙一人。現役の栃ノ心と貴景勝には2人目、3人目になる可能性が残されています。
それにしても、個人的に現行のカド番制度は甘いと思いますね。2場所連続で負け越さなければ、大関の座にとどまることができるんですから。つまり、2場所に1回、8勝7敗と勝ち越せばいいということ。極論すれば、年間24勝でも大関の地位を守れるわけです。こんなんで大関を名乗っていいんですかねえ。
さらに、関脇に陥落しても、その場所で10勝以上を挙げれば特例で大関に返り咲くことができるシステムもあります。今場所、栃ノ心はそのシステムでの返り咲きを目指しています。栃ノ心は今年一月場所で0勝5敗10休のあと、三月場所で7勝8敗と負け越し、今場所は関脇に陥落しました。調整不足の声も何のその、栃ノ心はここまで5連勝と絶好調です。今日の東前頭筆頭・北勝富士との一番、ワタシは職場のテレビで見ましたが、力強い、いい相撲でした。
大関復帰まで、残り5勝。この感じだと、三重ノ海、貴ノ浪、武双山、栃東(2回)に続く5人目(6回目)の返り咲きはもちろん、去年一月場所以来、2度目の賜杯を手にすることも夢ではなさそうです。優勝しての大関返り咲きとなれば、もちろん初のケース。データ好き、記録好きのワタシとしては、ぜひそうなることを願うしかありませんね☆