最近、めっきり涼しくなってきましたね。いや、涼しいを通り越して寒いといってもいいぐらい。ワタシはまだポロシャツで出勤していますが、衣替えは近そうな気配です。去年の衣替えは11月だったので、今年はワタシにとって“去年より暑くなかった”といえます。
さて。今回は当初、きのう書く予定でいたテーマでいきます。ＭＬＢのポストシーズン、ナショナル・リーグの優勝決定シリーズは、ワシントン・ナショナルズ（東地区２位／ワイルドカード）がセントルイス・カージナルズ（中部地区１位）に初戦から４連勝し、一気に初のリーグ優勝を決めました。
ナショナルズは1969年の創設で、前身はモントリオール・エクスポズ。初めてアメリカ以外の国、カナダに本拠地を持つＭＬＢのチームとなりました。チーム名は、1967年にモントリオールで開催された万国博覧会「Expo'67」に由来します。成績はふるわず、初めて勝率５割を超えたのは11年目の1979年。ストライキの影響で前・後期制となった1981年の後期には初の地区優勝を果たし、地区シリーズでフィラデルフィア・フィリーズを下しましたが、リーグ優勝決定シリーズでロサンゼルス・ドジャースに敗れ、初優勝はなりませんでした。このころのエクスポズの中心選手の一人に、1984～1990年に巨人で活躍したウォーレン・クロマティがいます。
その後、初の３地区制となった1994年にも東地区首位を独走していたものの、またしてもストライキのためシーズンが８月で打ち切られ、地区優勝ならず。観客動員も落ち込み、ついに2005年、本拠地をアメリカの首都ワシントンＤ.Ｃ.に移し、ワシントン・ナショナルズに改称しました。
2011年まで、ポストシーズン進出は一度もなしと低迷が続きましたが、ついに2012年、初の地区優勝。さらに2014、16、17年も地区優勝を果たします。が、ポストシーズンでは４回ともすべて地区シリーズで敗退と、リーグ優勝には手が届きませんでした。
主砲で人気者のブライス・ハーパーがフリーエージェントで抜けた今季は、５月23日時点で19勝31敗の地区４位で首位フィリーズとは10ゲーム差。しかし、最終的には93勝69敗の地区２位に入り、ワイルドカード１位（地区優勝チーム以外で最高勝率）の座を獲得しました。レギュラーシーズンは８連勝締め。勢いをつけてポストシーズンに臨みます。
ミルウォーキー・ブルワーズ（中地区２位）とのワイルドカードゲーム（１試合決着！）は、ワタシも職場のテレビで随時チェックを入れていました。８回表までブルワーズが３－１とリード。このままブルワーズが逃げ切るかな、と思っていたのですが、ふと見たらナショナルズが８回裏に３点取り、４－３と逆転していました。結局、このまま逃げ切り勝ち。地元ワシントンのファンはたまらなかったでしょうね。
続く地区シリーズでは、今季ナショナル・リーグ最高勝率を誇ったドジャース（西地区１位）に先に王手をかけられたものの、●〇●〇〇と最終戦で退けました。そしてリーグ優勝決定シリーズでは、冒頭で書いたようにカージナルスに４連勝。チーム創設51年目で、初のリーグ優勝＆ワールドシリーズ進出を決めたというわけです。
ナショナルズがワールドシリーズ出場を決めたことで、ＭＬＢ現30チームの中で、一度もワールドシリーズ出場がないのは、シアトル・マリナーズ（アメリカン・リーグ西地区）だけになってしまいました（今にして思えば、イチローがルーキーで、史上最多タイのシーズン116勝を挙げた2001年が最大のチャンスでしたね）。な～んとなく切ない気分になります。
もっとも、ワールドシリーズ制覇を成し遂げていないチームは、ナショナルズとマリナーズ以外に、サンディエゴ・パドレス（出場２回／ナショナル・リーグ西地区）、テキサス・レンジャーズ（出場２回／アメリカン・リーグ西地区）、前記ブルワーズ（出場１回）、コロラド・ロッキーズ（出場１回／ナショナル・リーグ西地区）、タンパベイ・レイズ（出場１回／アメリカン・リーグ東地区）と、５チームあります。今回、ナショナルズは初出場で初制覇といくでしょうか。
アメリカン・リーグからは、ヒューストン・アストロズ（西地区１位）×ニューヨーク・ヤンキース（東地区１位）の勝者が進出してきます。ここまでリーグ優勝決定シリーズは第３戦を終えてアストロズが２勝１敗とリードしていますが、今季レギュラーシーズンで100勝以上を挙げたチーム同士（アストロズ107勝、ヤンキース103勝）の対決は、どちらが勝ち上がってきてもおかしくないですね。
2019年のワールドシリーズは、アメリカン・リーグの優勝チームの本拠地で、日本時間10月23日の水曜日に開幕します。ワタシも職場のテレビで可能なかぎり、追いかける予定です📺
