マーリンズのルイス・アラエスが今月3度目の1試合5安打を記録して9日ぶりに打率を4割に乗せたり、大混戦となったプロ野球セ・パ交流戦でDeNAが初の優勝を決めたり、サッカー日本代表がペルーに4-1で数字の上では完勝したり。今日(6/20)も掘り下げたいことがいろいろありました。が、それとは別のテーマでいきます。
今朝の朝日新聞朝刊に、高校野球に関するちょっと興味ある記事が出ていました。日本高校野球連盟と朝日新聞社が硬式野球部のある加盟3818校を対象に、4、5月に実施した実態調査(アンケート)の結果を発表したものです。
アンケートは1993年から5年に一度、各校の監督や責任教師が答える形で行われているということで、今回がおそらく7回目。記事に目を通すと、今回は前回(2018年)と比較して、かなり違う結果になった項目が増えた、とありました。
その最たるものが「部員の頭髪の扱い」について。「丸刈り」と決めている学校は、2013年が79.4%、2018年も76.8%と約8割を占めていたのに、今回の調査では26.4%と、全体の約4分の1まで激減していたのです。わずか5年でここまで減るとは。何かきっかけがあったんでしょうか。少なくともワタシは思いつかないので、謎です。時代の流れ、といってもいいのかもしれません。
この項目、細かくみてみます。
「丸刈り」 「スポーツ刈りも可」 「特に取り決めず、長髪も可」
2023年 26.4% 14.0% 59.3%
2018年 79.4% 8.9% 14.2%
2013年 76.8% 9.6% 10.9%
長髪を可とする割合は、前回の14.2%から59.3%に4倍以上に増加しました。記事には「頭髪はそもそも学校が管理するべきではなく、まだ取り決めている学校が4割も残ることに驚く」とする識者のコメントも掲載。確かにそのとおりといえます。髪型は野球の本質にまったく関係ないですからね。
ちなみにワタシが高校球児だった40年ほど前は丸刈りが当たり前で、練習中に水を飲みのが禁止だった時代。ただ、それを疑問に思うことはまったくなく、日本全国、ほとんどの野球部がそうだったはずです。今にして思えば、とんでもない「悪習」。2023年、少なくとも〝水飲み禁止〟なんてところはまずないでしょう。
ただ、甲子園に出場する強豪校にはまだまだ「丸刈り」が多い気がします。今回の調査で頭髪の扱いを「特に取り決めず、長髪も可」とした約6割の中から、地方大会を勝ち進んで甲子園に出場してくるところがガンガン現れるようだと、高校野球は面白くなりそう。そんな日が本当にくるのか、半信半疑ではありますが。
ほかの項目では、長時間練習が減る方向にあること、携帯電話やスマホの使用に関する制約が緩くなったこと、監督の休みの少なさが浮き彫りになったこと、などが判明。そして、野球人気の厳しさは、現場の当事者たちも実感しているようです。「サッカー、バスケットボールなどほかの競技が野球の人気を上回ると思いますか?」の問に対する返答です。
「他競技が野球を 「すでに他競技が
「思わない」 上回る可能性がある」 上回っている」 「わからない」
2023年 11.3% 42.0% 34.2% 12.3%
2018年 16.8% 43.7% 30.2% 9.1%
2013年 40.3% 29.6% 12.3% 17.7%
もろもろ見ていくと、部員数の減少には歯止めがかからず、事態は予想以上に深刻な感じ。近い将来、甲子園大会が存続できなくなるかもしれません。ま、そのときはそのときですね🏟