またしても早朝5時オーバー。土曜日は特にこのパターンが多くて我ながらガッカリです。少しは改善していかないと、ですね。
さて。今日(12/22)から3連休ですが、今回はそれとは何の関係もないテーマです。本来は先週の金曜日に載せる予定で、ほぼ仕上げていた野球の記録に関するネタです。
今から1ヶ月ほど前、MLBの公式ホームページに「17の“破られない記録”」と題した特集記事が掲載され、ワタシも取り上げたことがありました(こちら)。
そこで、その17個の項目を、NPB、日本プロ野球に置き換えてみてみることにします。
①ジョニー・バンダーミーア(レッズ)が1938年6月11、15日に達成した2試合連続ノーヒットノーラン
☞☞☞日本プロ野球で、2試合連続ノーヒットノーランを記録した投手はいません。しかし、日本には、デビュー戦でノーヒットノーランを記録した投手がいます。愛知・享栄高からドラフト1位で中日に入団した近藤真一(現真市)は、1987(昭和62)年8月9日、ナゴヤ球場での巨人戦に先発でプロ入り初登板。与四球2、失策1で3人の走者を許したものの、当時セ・リーグ首位に立っていた巨人打線から13個の三振を奪い、無安打無失点に抑えて史上唯一となる初登板ノーヒットノーランを達成しました。当日は日曜日で、ワタシはこの試合をテレビ観戦していました。巨人打線は近藤を打てそうになく、こりゃノーヒットノーランだな、と確信した記憶があります。最後のバッターは、首位打者2回の好打者・篠塚利夫でしたが見逃し三振。手も足も出ない感じでした。おそらくメジャーで初登板の達成者はいないはず。誇れる記録です。
②ジョー・ディマジオ(ヤンキース)が1941年にマークした56試合連続安打
☞☞☞日本記録は1979(昭和54)年に高橋慶彦(広島)がマークした33試合連続安打。もう40年近く更新されていません。そろそろ破られてほしい記録ですね。
③サイ・ヤング(レッドソックスなど)の通算749完投
☞☞☞日本記録は金田正一(国鉄ー巨人)の365完投。現役最多は松坂大輔(中日)の72ですから、とうてい及びません。未来永劫、破られることはなさそうです。
④イチロー(マリナーズ)が2004年にマークしたシーズン262安打
☞☞☞2015(平成27)年に秋山翔吾(西武)がマークした216安打が日本記録。つい3年前のことです。近いうちに誰かが記録更新してもおかしくありません。
⑤ノーラン・ライアン(メッツ→エンゼルス→アストロズ→レンジャーズ)の通算5714奪三振&2795与四球
☞☞☞金田正一の通算4490奪三振&1808与四球。③同様、ともに永久不滅と言えます。
⑥リッキー・ヘンダーソン(アスレチックスなど)の通算1406盗塁&1982年にマークしたシーズン130盗塁
☞☞☞福本豊(阪急)の通算1065盗塁&シーズン106盗塁(1972年)。この記録に果敢にアタックする選手が出てくることを願ってます。
⑦ハック・ウィルソン(カブス)が1930年にマークしたシーズン191打点
☞☞☞小鶴誠(松竹)が1950(昭和25)年にマークしたシーズン161打点。143試合制の現在、更新するには少なくとも100試合消化時で113打点のペースが必要になります。決して不可能ではないと思われます。
⑧チーフ・ウィルソン(パイレーツ)が1912年にマークしたシーズン36三塁打
☞☞☞金田正泰(阪神)が1951(昭和26)年にマークしたシーズン18三塁打。三塁打は野球の中でもスリリングでカッコいいプレイのひとつです。三塁打王のタイトルがあれば、みんなが狙って、もっと増えそうな気がします。
⑨バリー・ボンズ(ジャイアンツ)が2004年にマークしたシーズン232四球
☞☞☞王貞治(巨人)が1974(昭和49)年にマークしたシーズン158四球(うち敬遠45)。当時はシーズン130試合制でした。全盛期真っただ中の王はこのシーズン、2年連続の三冠王に輝きました。
⑩ベーブ・ルース(ヤンキース)が1921年にマークしたシーズン177得点
☞☞☞小鶴誠(松竹)が1950(昭和25)年にマークしたシーズン143得点。小鶴はシーズン打点&得点の日本記録保持者です。この年にマークしたシーズン376塁打も日本記録となっています。
⑪ピート・ローズ(レッズなど)の通算1万5890打席&通算4256安打
☞☞☞日米通算ではイチローが1万4826打席&4367安打ですが、日本プロ野球記録は通算打席が野村克也の1万1970打席、通算安打が張本勲の3085安打です。今後、メジャーに行かず、日本球界に留まる選手が出てこないと、更新は難しそうですね。
⑫カル・リプケンJr.(オリオールズ)の2632試合連続出場
☞☞☞言わずと知れた“鉄人”衣笠祥雄(広島)がマークした2215試合連続出場。この記録は、本人がこだわりを見せても、大きなケガをしたり、極度の不振に陥ったりしたらアウトです。シーズン143試合の現在、この記録を抜くには16年かかります。
⑬ハンク・アーロン(ブレーブス→ブルワーズ)の通算6856塁打
☞☞☞王貞治の通算5862塁打。2018年終了時点で現役最多は阿部慎之助(巨人)の3647。王の偉大さがわかります。
⑭ロン・ハント(エクスポズ=現ナショナルズ)が1971年にマークしたシーズン50死球
☞☞☞日本記録はラロッカ(オリックス)が2007(平成19)年にマークした28。死球は負傷と隣り合わせなのがキツいですね。
⑮レジー・クリーブランド(レッドソックス)が1976年にマークした年間3被本塁打(投球回数170)
☞☞☞ざっと調べたところ、稲尾和久(西鉄)がルーキーだった1956(昭和31)年に投球回数262.1で被本塁打2、というのが2リーグ制以降の記録のようです。数字の上ではMLBを上回ってますね。最近では、先ごろ巨人入りした岩隈久志が楽天時代の2008(平成20)年にマークした、投球回数201.2回で被本塁打3というのが光ります。シーズン21勝を挙げたこの年の岩隈は、交流戦で2本、同リーグで1本しか本塁打を許しませんでした。交流戦がなければ、シーズン200イニング以上を投げて被本塁打1という、とんでもない記録が生まれていたかもしれません。
⑯ジョディ・デービス(カブス)が1986年にマークしたシーズン89盗塁刺
☞☞☞公式のものでは見つからず、ウラはとれていませんが、田淵幸一(阪神)が1972(昭和47)年にシーズン59盗塁刺をマークしているのが最多の感じです。この記録はランナーが走ってくれないと始まりません。今年の日本シリーズでMVPを獲得した“甲斐キャノン”こと甲斐拓也(ソフトバンク)に勝負を挑むランナーがどんどん出てきてほしいですね。
⑰ジョー・シューエル(ヤンキース)が1932年にマークしたシーズン3三振(576打席)
☞☞☞シーズン300打数以上で三振が少ないのは、1946(昭和21)年の坪内道則(ゴールドスター/442打席)、1951(昭和26)年の川上哲治(巨人/424打席)&酒沢政夫(大映/387打席)で6。1978(昭和53)年の得津高宏(ロッテ/420打席)は7三振でした。改めて、シーズン3三振のシューエルの記録は驚異的です。
こうしてみると、日米とも通算記録を破るのは難しそうな感じです。特に投手は不可能とさえ思えてきてしまいます。それでも、特に打者のシーズン記録は更新のチャンスがありそう。現役のプレイヤーには、ぜひ狙ってほしいですね。いろいろ調べるのは楽しい作業でした(^^♪